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パ・リーグ2017前半戦の楽天快進撃は日程のおかげだった?パ・リーグ各球団の連戦数を調べてみた。

こんにちは、野球ブロガーのなおしー(@naoc2520) です。

 

さて、先日ソフトバンクの試合中継を見ていたところ解説の方がこんなことを言っていました。

 

確かに今年の前半戦の楽天はすごい勢いでした。

だからといってそこまで日程が影響するものなん?と気になったので実際に今年の消化試合を調べてパ・リーグ各球団の連戦数をまとめてみました

 

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前半戦の連戦数(オールスター以前)

まずは楽天が快進撃を見せていた前半戦の連戦数です。

日本ハムを例にとって説明すると、「6連」のところが6になっているので日本ハムは前半戦に6連戦が6回あったということを表します。

  7連以上 6連 5連 4連 3連
日ハム 2 6   2 5
SB   10 1   4
ロッテ   9     6

西武

1 6 1 1 6
楽天   4   2 8
オリ   7 2 2 3

これを見るとたしかに楽天の6連戦は4回しかなく、他球団に比べて圧倒的に少ないことがわかります。

特に首位争いをしていたソフトバンクと比べると半分以下の数になっています。

これは少なすぎる・・・。

 

余談ですが、日本ハムがオールスター直前に8連戦+7連戦という鬼のような日程をこなしていたことがわかりました。

ちょっと不平等すぎませんかねぇ。

 

なぜ6連戦が少ないと有利なのか

では、なぜプロ野球の日程で6連戦が少ないと有利なんでしょうか?

その理由のひとつは上のツイートにもかいていますが、先発投手を6人揃える必要が無いからです。

 

日本のプロ野球では先発投手の調整方法で、先発登板の間隔を最低でも5日は空けるという方法を取っています。

この方法の場合、6連戦の初戦で先発した投手はその連戦の間には再度先発できないことになります(この場合は中6日で翌週登板になる)。

例えばよくある火曜日からの6連戦をイメージすると下の表のような日程になります。

試合
チーム 移動 試合 試合 試合 試合 試合 試合
投手A   先発 調整① 調整② 調整③ 調整④ 調整⑤
投手B     先発 調整① 調整② 調整③ 調整
チーム 移動 試合 試合 試合 試合 試合 試合
投手A 調整⑥ 先発 調整① 調整② 調整③ 調整④ 調整⑤
投手B 調整⑤ 調整⑥ 先発 調整① 調整② 調整③ 調整④

先発する試合の間が6日なので、ちょうど翌週の同じ曜日に先発することになります。

他の曜日で先発する4投手も全く同じような動きで調整しています。

つまり、6連戦の場合はエースから6番手まで先発投手を6人準備しなければならなりません

チームで6番目の先発投手となるとそれなりに実力も落ちてしまうのでやはり不利な試合となってしまうわけです。

 

一方で、前半戦の楽天は6連戦ではなく「3連戦+移動+2連戦」のような日程が多くありました(そのため他球団と比べると3連戦の数が8と多くなっています)。

同じ6日間でも間に試合のない日が含まれているということです。

この日程ならば同じように中6日で先発ローテーションを回したとしても、先発投手は5番手までしか準備する必要がありません

解説の方が言われるように6番手投手という不利な先発で試合をする必要がなかったということですね。

 

それから先発投手以外の理由として、野手陣とブルペン投手陣の疲労がたまりにくいということももちろんあるでしょう。

特にブルペン投手陣に関して言うと、先発投手が5番手までしか投げないわけですから長いイニングを投げてくれるのでブルペン陣の登板回数も自然と少なくなります。

 

後半戦の連戦数(オールスター以降)

一応後半戦の連戦数も調べてみました。

これは今日(9/15)までの実績数と今後の予定数を合わせています。

  7連以上 6連 5連 4連 3連
日ハム   3 2 1 4
SB 1 1 2 1 6
ロッテ   5 2 1 3
西武   8   1 2
楽天 1 6 2 1 3
オリ   4     7

前半戦4つしかなかった楽天の6連戦以上の数は7に増えていました。

逆に前半に10も6連戦があったソフトバンクは2となっています。

楽天の後半戦の失速とソフトバンクの躍進の理由はここにあるのかもしれません。

 

さいごに

ということで、今回は解説者の発言から実際に調べてみた結果を紹介しました。

1年間のペナントレースを見ていくには戦力だけでなく、こういった視点も必要だということがわかりました。

 

それにしても、ソフトバンクは前半戦に先発投手の離脱が多かった(武田・和田など)のに、6連戦も多かったということは知りませんでした。

その分は石川柊太や松本裕樹らが穴を埋めていたので、やっぱりシーズン通して勝つためには選手層の厚さが必要だということがわかります。