パ・リーグ2016の天王山第1戦は大接戦となりましたが、大谷翔平が先発&8番打者、俗に言う「リアル二刀流」出場で日本ハムが勝利を収めました。
終盤までどちらに流れが行くかわからない状況でしたが、初回・2回の攻防で大きく差がついてしまった試合だったと感じました。
1回裏ソフトバンクのチャンス
2016年9月21日 ソフトバンク vs 日本ハム 一球速報 - スポーツナビ
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1回の裏、大谷翔平の立ち上がりは先頭江川を見逃し三振に取ります。
しかし、2番本多にはフルカウントから四球。
更に、3番中村には制球を大きく乱し連続四球を与えます。
1死12塁、ソフトバンクはもらったチャンスに4番内川と最高の場面を迎えます。
内川は初球から積極的に振っていきましたが、結果は最悪の4-6-3のダブルプレー。
無得点に終わります。
2回表日本ハムのチャンス
2016年9月21日 ソフトバンク vs 日本ハム 一球速報 - スポーツナビ
その直後の日本ハムの攻撃、1死後6番岡に対してソフトバンク先発の千賀が大きく制球を乱し四球を与えます。
するとその直後、7番レアードが初球のインハイストレートを振り抜き2ランHR。
日本ハムが2点を先取しました。
勝負の分かれ目は「四球の後の初球を狙え」
この初回・2回の攻防はその後の試合展開に大きく影響しました。その分かれ目となったのは四球後の打者に対する投球です。
野球の定石の一つとして「四球の後の初球を狙え」と言うものがあります。理由は四球を出した後は投手にストライクを取りたい心理が働くので、甘いボールが来る可能性が高いからです。
さて、これを踏まえて先程の2つの状況を見てみます。
まず内川は初球を振っていってるのですが、ボールになるフォークを振っています。これは大谷の投球に振らされたと言ってもいいでしょう。その後内川は粘りますが内野ゴロを打たされ、注文通りの併殺に倒れます。
一方、レアードはインハイのストレートを振っています。
この動画をご覧いただくとわかりますが、細川はインローに構えており、この1球は千賀のコントロールミスです。つまり、レアードは四球後の千賀の失投を見逃さなかったと言えるでしょう。
まとめ
今日の試合はこの2球が勝敗を左右したと言っても過言ではないと思います。打者が打ち気になっているところで大谷は厳しいボールを、千賀は失投を放ってしまったということです。四球とその後の対処は試合のポイントとなります。