こんにちは、なおしー(@naoc2520) です。
いい当たりだからヒットになるとも限らないのが野球の醍醐味ですよね。
逆に言うとこんな感じで、悪い当たりでもヒットになることはあります。
いわゆるテキサスヒットとかポテンヒットと呼ばれるやつです。
インコースに詰まった結果ですが、この栗原選手の打球はセカンドもライトもセンターも取れない絶妙なポイントに落ちてヒットになっています。
今日は打球がどこに飛んだら最もテキサスヒットになりやすいのかをセンター数学の知識を使って考えたいと思います。
準備
まず、最もテキサスヒットになりやすいポイントというのを決めておきましょう。
今回は上の動画の栗原選手のようにセカンド・センター・ライト3人の間に落とす場合を考えます。
ここは自然に考えてもらいたいのですが、この3人が3人共揃って取りにくいポイントというのはちょうど3人のど真ん中に落ちた場合だと思います。
ですから、この3人の間でテキサスヒットになる可能性が最も高いポイントは3者からの距離が等しい点であるとします。
3者からの距離が等しい点は外心である
ここからが数学の話ですが、3人(3点)からの距離が等しい点はその3人(3点)を結んでできる三角形の外心となります。
外心とは三角形の外接円の中心のことで、イメージとしてはこんな感じです。
外心の性質として、各頂点からの距離が等しいということだけでなく各辺の垂直二等分線の交点であると言うものがあります。
実際に計算してみた
それでは実際に野手を配置して計算してみたいと思います。
次の図のようにセカンドS、センターC、ライトRを配置します。
ホームベースを原点としライト線を x 軸、レフト線を y 軸として、それぞれの座標は
S(35,20)、C(55,55)、R(70,15)
とします。
ここから実際に外心の座標を求める手段としていくつかの手法があると思いますが、今回はセンター数学のベクトルの考え方を使いたいと思います。
つぎの2つのベクトルを基底として計算していきました。
計算はかなり汚くなってしまったので省略しますが、上に書いた外心が各辺の垂直二等分線の交点であることを使います。
ベクトルの話で、垂直の条件は強力ですからね。
実際の計算方法はこちらのサイトに詳しく書いてあったので細かく知りたいという方はチェックしてみてください。
外心をO' として計算の結果だけを紹介すると
となりました。もともとの設定を適当にしたらこんな感じの汚い値になっちゃうんですね。
これからO' の座標を求めると(5785/106, 3395/106)となりました。
実際に上の座標平面にその点をとってみるとこんな感じです。
どうでしょうか?視覚的にもちゃんと等間隔っぽいですよね。
さいごに
今回はベクトルの考え方を使ってやりましたが、他にも3元一次方程式を連立して外接円の式を求めて中心の座標を求めるパターンや、単純に距離の公式を連立するパターンもあります。
どれも計算は大変そうですが・・・。
それから、野球の話をすると実際にはセカンドだけが背走になるので等間隔ではなくちょっとセカンドよりでもいいのかもしれません。
しかし、そうなると外心から外れるので垂直の条件がすんなり使えないのでこれまた計算が大変になるのではないかと思います。
意外と読んでいただいている第1弾~第4弾もご一緒にどうぞ。