こんにちは、野球ブロガーのなおしー(@naoc2520) です。
さて、プロ野球の見どころのひとつに監督の采配があると思うんですよ。
今年でいうと、楽天梨田監督が起用した2番ペゲーロが話題になっていますね。
他にも中日投手陣の配置換え(又吉先発、大野中継ぎ)、阪神原口のファースト起用、ロッテ鈴木のセカンドコンバートなども行われています。
これらが上手くいくかは別として、選手の起用に変化があると思わず期待してしまいますよね。
今日はそんな今シーズンの選手起用の中でも、横浜DeNAベイスターズのラミレス監督による9番ショート倉本について考えたいと思います。
衝撃の9番ショート倉本
僕が初めにこの起用に気づいたのは5月7日でした。
DHなしで9番を撃つ野手がいるらしい
— なおC@はてブロとYouTube (@naoc2520) 2017年5月7日
セ・リーグの常識として、9番打者は投手がつとめるというものがあります。
理由は簡単で、9番打者が最も打席が回ってこないからです。
一般的には最も打力の低い選手である投手が一番打席に立たないようにするのは自然な考え方だと思います。
しかし今回、ラミレス監督はその常識を打ち破る起用を見せてくれました。
僕が初めて気づいたのは5月7日でしたが、実際には5月4日から9番倉本は行われていました。
5月4日のDeNAのスタメンはこちらです。
打順 | 選手 | 守備 |
---|---|---|
1 | 桑原 将志 | (中) |
2 | 梶谷 隆幸 | (右) |
3 | ロペス | (一) |
4 | 筒香 嘉智 | (左) |
5 | 宮﨑 敏郎 | (三) |
6 | 石川 雄洋 | (二) |
7 | 戸柱 恭孝 | (捕) |
8 | ウィーランド | (投) |
9 | 倉本 寿彦 | (遊) |
9番ショート倉本の狙いとは?
前日の5月3日のスタメンと比較してみるとこんな感じです。
5/4 | 選手 | 守備 | 5/3 | 選手 | 守備 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 桑原 将志 | (中) | 1 | 桑原 将志 | (中) |
2 | 梶谷 隆幸 | (右) | 2 | エリアン | (三) |
3 | ロペス | (一) | 3 | 梶谷 隆幸 | (右) |
4 | 筒香 嘉智 | (左) | 4 | 筒香 嘉智 | (左) |
5 | 宮﨑 敏郎 | (三) | 5 | ロペス | (一) |
6 | 石川 雄洋 | (二) | 6 | 倉本 寿彦 | (遊) |
7 | 戸柱 恭孝 | (捕) | 7 | 田中 浩康 | (二) |
8 | ウィーランド | (投) | 8 | 戸柱 恭孝 | (捕) |
9 | 倉本 寿彦 | (遊) | 9 | 水野 滉也 | (投) |
いかがでしょうか?
このオーダーになったのにはいろいろな理由があると思いますが、僕個人的にはキーは2番の梶谷隆幸じゃないかなと思います。
オーダーを決める上でおそらくラミレス監督の中で最優先事項にあるのは4番筒香嘉智だと思います。
今シーズンの試合で4番筒香だけは一度も動かしたことがありません。
そして筒香を軸として、周りを固めるように選手を配置しています。
その中で、5/3までは筒香の前後を好調の梶谷隆幸とロペスが打つという起用をしています。
しかし、4月の後半は筒香は要所でのタイムリー等はありましたが本調子とはいえませんでいた。
一方で周りを固めていた梶谷とロペスは好調、梶谷は一時リーグ最多HRを走るなどの活躍でした。
そこで、この好調の2人を並べてみようというところがスタートではないでしょうか。
それからもう一つ、実は開幕から11試合は2番梶谷が使われていました。
このときはまだ9番は投手が打っています。
そのため梶谷は好調だったのですが、なかなかランナーがたまった状況で回ってこず、とてももったいない形でした。
試合結果でも2番梶谷の11試合は3勝7敗1分け、1試合あたりの平均得点は3.18でした。
この結果、4月の中旬から調子のいい梶谷の前に野手が2人打つ形になるよう、3番に梶谷を置くようになったと思われます。
ちなみに梶谷3番起用の12試合では6勝6敗、平均得点は3.83でした。
その他のセ・リーグチームの状況はこちらをご覧ください。
【プロ野球】セ・リーグの4月を振り返ります!カープ好調の理由は? - 20代野球好きの生活界隈
少し時系列が前後しましたが、開幕からの流れを追って整理すると
2番梶谷3番ロペス9番投手で開幕
↓
梶谷の前を野手が打って走者に出やすくなるように3番梶谷に起用変更
↓
調子のいい梶谷とロペスを並べつつ梶谷の前に走者が出るように9番も野手にしてしまう
ということだと思われます。
9番倉本の効果は?
では実際に9番倉本の効果はどれくらいあったのでしょうか?
5月4日から9番に倉本が起用された試合は5月16日終了時点で10試合です。
この間ベイスターズは5勝5敗、平均得点は3.6でした。
勝率、平均得点はほぼ横ばいだということがわかりました。
ただ、3番梶谷の試合では11点取った試合があったり、勝率については投手陣との関係もあったりするので、一概に言えることでは無いかもしれません。
しかし、この起用の中心である倉本には大きな変化がありました。
倉本は開幕から37試合全てにスタメン出場しているのですが、9番固定となる前の27試合では打率.202。
本塁打0で打点5得点4とセ・リーグの野手で最低の部類に入っていました。
ところが9番固定となった5月4日以降の10試合では打率.289とかなりいい数字を記録しています。
また、9番起用後に今シーズン初HRも放っていて10試合で5打点5得点と得点源になっています。
元々起用の多かった6番と9番では役割も違うので適材適所ということなのかもしれません。
6番となるとクリーンアップの足の遅い選手(筒香・ロペス)を帰さないといけないので長打が必要になる、一方でこの起用における9番の役割はとりあえず梶谷の前に塁に出ることなので全くやることが異なります。
倉本選手の場合は後者のほうが合っているということなのでしょう。
実際、2016年の倉本はBABIPという指標で首位打者の坂本勇人に次ぐセ・リーグ2位でした。
BABIPとはインプレー打率とも呼ばれ、「バットに当たったときにヒットになる確率」とも解釈できます。
とりあえず「出塁すればいい」という条件のもとではこの結果は高評価ではないでしょうか。
また、これに合わせて5番に固定された宮﨑敏郎も好調で、打率.378本塁打1打点5を記録しています。
最近は筒香も復調してきたみたいなので、今後のDeNA打線に注目です。
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