こんにちは、なおしー(@naoc2520) です。
台湾CPBL選抜との第2戦は、第1戦とはうって変わって安心してみていられる試合展開でしたね。
特に、第1戦と比べて投手陣が安定していたと感じました。
第1戦の感想記事はこちらです。
WBCの対外国人選手向けの球種とは?
この試合先発した菅野は4回を被安打4で無失点という素晴らしい内容でした。
球数は4回で58球、本戦の第1ラウンドの球数制限(65球)いっぱいのところまで投げました。
菅野本人としては、もっと球数を減らして5回まで投げたかったようです。
さすが侍のエースです。
一方で、第1戦に先発した則本はどうだったかというと3回で54球と、菅野よりかなりの球数を要していました。
これだと、中継ぎ投手を1枚多く投じないといけいなくなってしまいます。
則本の場合は若干打ち込まれたということもありますが、球数の差が生まれたのには菅野と則本の球種にその理由があると思います。
則本の配球
配球という言葉を使いますが、今回は球種の割合だけに注目します。
(実際には配球という言葉にはコースやカウントごとの組み立ても含まれています。)
スポナビの一球速報で集計しました。
まず、第1戦に先発した則本の球種の割合がこちらです。
ストレートが半分以上、2番めに多かったスライダーを合わせると約8割という割合になっています。
実はこれ、ほとんどシーズンと同じ配球なんです。
ストレートで押してバッターを仰け反らせて、変化の大きいスライダーで仕留めるという則本のスタイルが数字に出ている感じですね。
菅野の配球
第2戦の菅野の球種の割合がこちらです。
一番多いのはシュート(ワンシーン)で、次がスライダー、3番目にやっとストレートが出てきます。
この配球はシーズンと比べると、若干シュート(ワンシーム)が多めになっています。
菅野のシュートは、ストレートと同じ軌道で打者の手元で利き手側に鋭く変化します。
打者から見ると、ストレートのように見えて振り始めたところで曲がるので打ち損じてしまうということです。
WBCではできるだけ球数をかけずに抑えたいので、空振りを取るよりもこういった打ち損じをさせる球種のほうが有効です。
菅野の場合はスライダーもシュートと同じように手元で変化するタイプです。
この日の試合ではこの手元で変化する2球種を軸に、どこまでいけるかというテーマが明確でした。
WBCで有効な球種
球数制限のことを考えると、菅野のシュートのような打者の手元で鋭く変化する球種がいいでしょう。
バットに当たらない大きな変化でストライク1つより、カス当たりで凡打になる方が早くアウトになりますからね。
また、MLBの選手などスイングスピードが速い選手には変化の大きい球種は通用しません。
なぜならスイングスピードが速い選手ほどボールの見極めが良くなるからです。
ギリギリまでボールを見てからでも振り遅れないんですね。
そのため変化が大きくても曲がりが早い球種は手を出してきません。
勝ち上がっていくにつれて、ストレートと変化の大きい球種だけだと厳しくなるのではないかと思います。
逆に菅野のように小さくて鋭い変化球を低めに集めるピッチングが有効でしょう。